【業務用エアコンの選び方】会社設立・開業時のポイントは?

【業務用エアコンの選び方】会社設立・開業時のポイントは?

オフィス家電

業務用エアコンの選び方

 

業務用エアコン

 

会社設立や会社移転などの際には、業務用エアコンを設置することも大事なことです。

しかし、家庭用エアコンのことは分かっていても、業務用エアコンについては分からない方も多いのではないでしょうか。業務用エアコンの知識がないと、当然、最適な選び方も分からないことでしょう。

選択のポイントを知っておかないと、決して安い製品ではないので、大きな後悔に繋がりかねません。

本記事では、これから会社設立や店舗開業などで、業務用エアコンを設置しようとする方々のために、どのような選び方をすれば良いか?を解説をします。

業務用エアコンの選ぶポイント

業務用エアコンを選ぶ際のポイントは、おおまかに言えば以下の4点が重要です。

  1. 用途
  2. 事務所や店舗などの面積
  3. 形状
  4. 馬力

上記の4点に対して、1つずつチェックしていきましょう。

用途を重視して選ぶ

業務用エアコンは、設置する場所のスペースを計算して設置することも大事ですが、その前に「どのような使い方をするのか?」について検討する必要があります。

用途によって、最適な業務用エアコンは異なります。

例えば、飲食店の厨房などに業務用エアコンを設置したい場合は、油煙が多い場所でも使用することができる「厨房向けのエアコン」を購入・設置します。

厨房に設置するエアコンには、サビや汚れにもタフであることが求めれます。また、汚れてしまっても、簡単に拭き取ることができるように、室内機の主要な外板にステンレスを使用しているタイプがおすすめです。

そのようなタイプを選ぶことで、しつこい油汚れも簡単に落とすことができ、いつでも新品のような清潔さを維持することができます。

さらに、使い捨てオイルミストフィルターによって、油煙の侵入を遮断することができ、熱交換器は簡単に目詰まりしないメカニズムになっています(使い捨てなので、掃除の手間もなく、非常に楽です)。

 

使い捨てエアコンオイルミストフィルター

オイルミストフィルター(出典:ヨドバシ.com

 

通常、エアコンは吸込み空気温度の上限は32度の設定でも充分な威力を発揮しますが、厨房で使用するエアコンの場合は、45度まで対応可能なものがあります。

また、厨房には大型冷蔵庫をはじめとする様々な設備があるので、できるだけ設置スペースを少なく済ませられる省幅室内機がおすすめです。

衛生面に対しても当然こだわりは必要です。ドレンパン、フィルターを抗菌化した商品を選ぶと良いいでしょう。

オフィス向けの業務用エアコン

オフィスで業務用エアコンを設置する場合、広さだけではなく、建物の構造も意識して選ぶようにしましょう。建物構造の断熱効果が弱い場合、オフィスサイズに最適なエアコンよりもパワーの強い製品を選ぶと良いでしょう。

特に、パソコンや複合機などのOA機器が多い職場やスタッフの数が多い職場は、暑さを感じやすくなります。

また、オフィスビルでエアコンを使用する場合、スペースの間仕切りや室外機の置き場所によっては、設置できるエアコンが限定的になってしまいます。室外機を置くスペースに限界がある場合、室外機1台に対して、複数の室内機を設置可能なマルチタイプのエアコンがおすすめです。

倉庫の業務用エアコン

倉庫は、天井が通常のオフィスよりも高めに作られていることが多いため、エアコンの効果があまり感じられない時があります。

  • 倉庫全体の温度を調節したいのか?
  • 温度調節は作業場所だけでOKなのか?

このあたりのことも考慮して選定すると良いでしょう。

倉庫全体の温度を調整するなら、大型で出力が高い床置き型のエアコンがおすすめです。作業場所だけを温度調節する場合には、業務用スポットクーラーなどを検討してみましょう。

また、倉庫では粉塵対策も重要です。空気清浄機能やフィルター交換が簡単にできるタイプのものを選ぶと良いでしょう。

面積を重視して選ぶ

業務用エアコンには、家庭用エアコンのような「○○畳用」などの表記がありません。

その理由としては、たとえ同じ広さで同じ業務用エアコンを使ったとしても、オフィス、飲食店あるいは工場などによって、エアコンの効き目に大きな違いが出てきてしまうからです。

業務用エアコンを設置する時に、設置場所の広さ・面積に注目することは大切ですが、それに見合う業務用エアコンの能力(馬力)だけでは選ばず、業種・用途・熱を発する機器の有無、建物の構造などをトータル的に考える必要があります。

以下は、業種と床面積から、およその空調負荷を算出し、適合能力(馬力)を表したものです。

<一般な小売店>

算出基準負荷冷房時 160 – 180W/㎡

17~38㎡ 1.5馬力相当(P40形)
20~43㎡ 1.8馬力相当(P45形)

<美容院など>

算出基準負荷冷房時 230 – 290W/㎡

14~17㎡ 1.5馬力相当(P40形)
16~20㎡ 1.8馬力相当(P45形)

<飲食店>

算出基準負荷冷房時 190 – 370W/㎡

11~21㎡ 1.5馬力相当(P40形)
12~24㎡ 1.8馬力相当(P45形)

<オフィス>

算出基準負荷冷房時 105 – 230W/㎡

17~38㎡ 1.5馬力相当(P40形)
20~43㎡ 1.8馬力相当(P45形)となります。

 

業務用エアコン

形状の種類とポイント

業務用エアコンには、様々な形状があります。

  • 天井埋込カセット形
  • ダクト形
  • 天井吊形
  • 壁掛形
  • 床置形

などです。

天井カセット形

天井カセット形は、業務用エアコンとしては主流のタイプで、本体が埋め込まれており、表面は吹き出し口のパネルだけが見えているタイプです。

天井カセット形は、吹き出し口が4方向にあるタイプや、吹き出し口が2方向あるいは1方向のタイプがあります。

多くのオフィスでは、天井カセット形4方向のタイプが設置されているでしょう。4方向から風が広がるため、風当たりの不快感が軽減され、湿度のムラもほとんどありません。

天井カセット形2方向のタイプは、細長いスペースのオフィスや天井が狭いオフィスにおすすめです。

天井カセット形1方向のタイプは、部屋の隅に設置されることが多いため(天井埋め込み、下がり天井にも対応します)、風当たりや体感に偏りが出てしまう懸念があります。

ダクト形

ダクト形のエアコン本体は、天井に埋め込まれていて、吹き出し口だけがダクトで繋がれて外に見えているタイプです。ホテルの室内などに多いタイプのエアコンで、吹き出し口の位置は自由に変えることができます。

天井吊形

天井吊形は、天井から吊り下げて設置するタイプのエアコンです。天井に、そのままエアコン本体が露出している状態になりですが、比較的簡単に設置・撤去することができます。

壁掛形

家庭用エアコンと同じく、壁にかけて設置するタイプのエアコンです。こちらも天井吊形と同じく、比較的簡単に設置・撤去することができます。

床置形

床置形は、本体を床に設置するタイプのエアコンです。天井が高いオフィスは、天井埋め込み形ではなかなか風が届かないので、このような設置方法を検討すると良いでしょう。

また、エアコンを清掃する際もハシゴを使ったり、業者を呼ばずに簡単にお手入れができます。

 

床置形エアコン

 

その他にも、変わった部屋の形や柱が多いオフィスに適した「ビルトイン形」などがあります。

馬力

業務用エアコンを設置する時は、馬力にも注目しましょう。

先述の通り、馬力だけで選ぶことは避けたいですが、そもそもの適合能力が足りていないと、暖房・冷房効果が効かず、設定温度になかなか到達しません。また、エアコンのフル稼働状態が続くと、電気代だけが掛かってしまうことになり、無駄なコストが発生してしまいます。

さらに、無理な状態でフル稼働を続けさせてしまうことで、コンプレッサーと呼ばれるエアコンの心臓部分に、かなり大きな負担を掛けてしまい、故障の原因になりかねません。

逆に、馬力が高すぎても、居心地の悪い環境になってしまいます。オフィスや店舗などは、スタッフが長く滞在する場所だからこそ、最適な馬力のエアコンを導入しましょう。

業務用エアコンで使用される馬力は、1馬力の能力は2.8kwで換算され、その能力は畳8畳分に該当します。

必要能力の馬力は「部屋の広さ(㎡)× 算出基準負荷」で計算します。

たとえば、一般的オフィスでは以下のような目安があります。

算出基準負荷冷房時 105 – 230W/㎡

17~38㎡ 1.5馬力相当(P40形)
20~43㎡ 1.8馬力相当(P45形)
22~48㎡ 2馬力相当(P50形)
24~53㎡ 2.3馬力相当(P56形)
27~60㎡ 2.5馬力相当(P63形)
35~76㎡ 3馬力相当(P80形)
49~107㎡ 4馬力相当(P112形)
61~133㎡ 5馬力相当(P140形)
70~152㎡ 6馬力相当(P160形)

このように広さ・面積と馬力を参考にすると良いでしょう。ただし、飲食店などは一般的なオフィスよりも効き目が悪くなるので(調理等で熱を発する、ドアの開閉が多いなどの理由で)、一般オフィスよりも高い馬力のエアコンが向いています。

※馬力に関しては、業務用エアコンの見積もりを貰う時などに専門の業者に確認しましょう。

間違ったエアコンの選び方

業務用エアコンを設置する時は、用途や広さ、形など選ぶポイントや重視したい項目が沢山あります。また、スタッフの人数や業種によっても異なるので、はっきり言ってしまえば、ケースバイケースです。

共通して言えることは、最も適した業務用エアコンを設置しないと様々な問題が起きてしまう可能性があることでしょう。

業務用エアコンは、一度設置してしまえば、簡単には取り換えることが難しく、費用面でも決して小さい金額ではないので、多少の不快感があっても我慢して使用し続けてしまうケースがほとんどです。

エアコン設置の失敗が、業務の効率にも影響してしまう恐れもあるので、設置前に、どのようなエアコンを購入すれば良いのか?を、しっかりと検討しましょう。

  1. 価格だけでは決めないこと
  2. レスポンスの悪い業者には依頼しないこと

以上の2点に注意しましょう。

価格だけでは決めないこと!

性能が良ければ「どんなに高額なエアコンでも良い」と考える企業はあまり多くないはずです。どの企業でも節約意識はあると思うので、妥当な価格のエアコンを選ぶためにも、最低でも3社程度の業者に見積もりを依頼しましょう。

複数の業者にエアコンの見積もりをすると、価格に大きな差があることが分かります。

エアコン自体の価格はもちろんですが、それ以外にも、例えば古いエアコンを新しいエアコンに交換する場合、既存の配管や配線をそのまま使うことを前提に見積もりを出す業者もあれば、配管や配線を新しくすることを前提にした見積もりを出す業者もあります。

また、設置費などの経費にも違いが出てきます。

逆に、複数の業者を比較して「最も安かったから」と、安易に価格だけで決めないようにしましょう。複合機などと同じように、保守やアフターケアなども確認しておきたいポイントです。

レスポンスが良い業者が◎

問い合わせから見積もりまで、スムーズに対応してくれる業者が安心です。

レスポンスが遅い=顧客サービスが重視されていないことも考えられます。特に質問がなくても、あえて何かしらの質問を送ってみて、レスポンスのスピードや正確性を確認してみることも一つの方法です。

業務用エアコンは、決して安い買い物ではなく、導入してからもメンテナンス等で業者と長く関わっていかなければなりません。

気持ちの良い関係が続くように、誠実さを感じられる業者を選びましょう。

まとめ

 

エアコン

 

今回は、業務用エアコンの選び方について解説をしました。

会社設立・開業時に業務用エアコンを導入する場合、ほとんどの方にとって初めての経験で、専門的な知識も持っていない状況でしょう。

しかも、業務用エアコンは他の機器や備品と比べても高価な買い物で、設置したら簡単に交換・処分することはできません。

最後に、ざっくりと業務用エアコンの選び方について、まとめます。

  • 業務用エアコンはオフィス、飲食店など用途を重視する
  • 業種と床面積から必要な馬力を算出する
  • 業務用エアコンの形状によって特徴が異なる
  • 問い合わせ、見積もりは複数の業者に依頼する
  • レスポンスの良い業者(信頼できる業者)を選ぼう

 

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