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業務用(オフィス向け)ウォーターサーバーの選び方
「冷水や温水をすぐに使いたい」「バランスの良いミネラル配合の水を飲みたい」
多くの企業で従業員から要望が聞こえてくる『水』の問題は、業務用のウォーターサーバーを導入することで解決できます。近年は、ウォーターサーバー自体が持つ機能性だけではなく、機器の衛生面やデザイン性などにも配慮された製品が多く、オフィス空間にマッチした機種も増えています。
今回の記事では、オフィスに最適な業務用ウォーターサーバーについて解説します。
業務用ウォーターサーバーを選ぶ際の5つのポイント
オフィス向けとして販売されている業務用ウォーターサーバーを選ぶ際は、以下に挙げた5つのポイントを参考に選ぶと良いでしょう。これらのポイントを導入前に確認することで、ウォーターサーバーのメリットを最大限に活かすことが可能です。
▼ウォーターサーバーを選ぶ【5つ】のポイント
- 機能性
- 安全性・衛生面
- ランニングコスト
- 筐体サイズ
- デザイン性
それぞれのポイントについて確認してみましょう。
1、機能性
今やオフィスに欠かすことのできない業務用ウォーターサーバーですが、冷水と温水を出水できるシンプルなタイプから、多機能なタイプの製品まで、その種類は多岐にわたります。導入する前に、どのような機能が必要か?を検討することが重要です。
▼ウォーターサーバーの機能:チェックポイント
- 冷水・温水の出水
- 常温水の出水
- 炭酸水の出水
- コーヒーメーカー機能搭載
- 温度設定機能搭載
- エコ機能搭載
- 静音機能搭載 など
2、安全性・衛生面
安全性や衛生面も気になるポイントです。特に近年は、ウイルス感染症の懸念などもあるため、衛生面などを気にする従業員も多いでしょう。
ウォーターサーバーを製造している各メーカーは、安全性では「やけど対策」や「水質」、衛生面ではタンク内への「空気混入」による品質変化防止に注力しています。
まず、やけど対策としては、チャイルドロックを施しており、不用意に温水レバーを押しても出水されないようなコック構造を持っています。また、出荷する水の水質チェックを行っており、検査結果を公開しているメーカーもあります。
一方の衛生面とは、タンク内の水質維持を指しています。
家庭用などの一般的なウォーターサーバーでは、タンク内に空気が入らない「ワンウェイタイプ」といった容器を使用していますが、業務用など大きなボトル(ガロンタイプなど)では、空気を入れて圧を上げる必要があるため、空気が無菌状態となるように設計・工夫されています。
また、メンテナンスの一環として、サーバー自体を数年に1回まるごと交換してくれるメーカーもあります。
各社とも安全性や衛生面は、最も力を入れている点なので、どのメーカーを選んでも大きな懸念はありませんが、オフィスに業務用ウォーターサーバーを導入する際は、どのような安全対策・衛生対策が施されているのか?を、チェックしておくと安心でしょう。
▼安全性:チェックポイント
- 水質の安全性基準(ISO22000、FSSC22000など)
- ウォーターサーバーのコック構造(チャイルドロック機構)
- 転倒防止構造 など
▼衛生面:チェックポイント
- サーバー内の除菌機能(クリーンシステム搭載)
- メーカーによるサーバー交換の有無
3、ランニングコスト
ウォーターサーバーを導入すると、ランニングコストが掛かります。ウォーターサーバーのランニングコストは主に「サーバー本体」のレンタル料金と交換用の「水(ボトル)」の料金です。
ウォーターサーバー本体は、基本的にレンタルとなっており、月額500円程度だったり、なかには無料だったり…と、メーカーや導入時のキャンペーンにより異なります。
一方、ランニングコストに直結する「水(ボトル)」は、契約する月間量(一般的にはリットル単位)で決められており、さらに「天然水」であれば、産地などによっても料金は変わります。
コストパフォーマンスを重視する場合は、RO水(逆浸透膜=RO膜でろ過された純水)などが安くて良いでしょう。
▼ランニングコスト:チェックポイント
- 水は「天然水」か「RO水(純水)」でコストが変わる
- 月間のボトル契約量でコストが変動(1リットルあたり110円~150円程度)
- ウォーターサーバー本体は無料~月額数百円など
4、サーバーの筐体サイズ
ウォーターサーバーの筐体サイズは、メーカーや製品によって多少異なりますが、だいたいは「幅300mm×奥行300㎜×高さ1000mm」程度です。
ボトル交換のための作業スペースなども視野に入れつつ、設置先スペースを確保する必要があります。ボトルをウォーターサーバーの上部に設置するタイプなのか?下部に収納するタイプなのか?で作業スペースも変わるでしょう。
一般的には、ウォーターボトルを装着した際の実寸を確認しておき、左右の空間に人が1人入れるスペースを保つと良いと言われています。
また、予備ボトル(交換用ボトル)や空ボトルの保管先も確保しておく必要があるため、ボトルのサイズなども確認しておくと安心です。
筐体サイズ:チェックポイント
- ウォーターサーバー本体のサイズを確認
- 設置先はウォーターサーバーの左右に余裕をもたせる
- 予備や空のボトルを補完する場所も確保しておく
5、デザイン性
もともとウォーターサーバーは、オフィス向けに作られた製品が多く、外観などはどのメーカーも似たようなデザインとなっていました。
しかし、近年はお洒落なオフィスが増えていることや一般家庭への導入も進んでいることから、ウォーターサーバーのデザイン性は(さらに、使いやすさの面でも)向上しています。
来客の多いオフィスでは、空間にマッチしたスタイリッシュなデザインのウォーターサーバーを選ぶと良いでしょう。
ウォーターサーバーのメリット・デメリット
オフィス向けにウォーターサーバーを導入する際、押さえておきたいメリットとデメリットについてお伝えします。
【メリット】
- ウォーターサーバーに掛かる費用は経費処理できる
- 安全な水を摂取できる
- 備蓄水として利用できる
- ごみの削減につながる
【デメリット】
- ボトル交換の手間が掛かる
- ウォーターサーバーや予備水などのスペースが必要
ウォーターサーバーを導入するメリット
オフィスにウォーターサーバーを設置する4つのメリットについて解説します。
1、費用を経費処理できる
ウォーターサーバーのコストは、1ヶ月あたりに換算するとそれほど高くありませんが、年間で考えると数万円単位になります。
トータルコストを確認した際に「結構な出費になってしまう…」と感じる方が多いようですが、オフィス向けとしてウォーターサーバーを導入する場合は、自社の社員用または来客用として使用されるため、費用の処理を「経費」として計上することが可能です。
※社員用として使用する場合は「福利厚生費」として、来客用として使用する場合は「接待交際費」として計上します。
2、安全な水を摂取できる
ウォーターサーバーで供給される水は、天然水またはRO水です。
地下の水源から直接汲み上げられている天然水は、ミネラルが豊富なうえ、出荷時の水質検査なども行われているので安心です。また、RO水は不純物を徹底的に取り除いた純水で、高い安全性を誇ります。
3、備蓄水として利用できる
ウォーターサーバーは、災害時の備蓄水としても活用できます。地震などで断水となってしまった場合でも、飲料水を確保できる点は大きなメリットでしょう。
ちなみに、東京都が定める『帰宅困難者対策条例』では、企業側は以下の容量の水を備蓄する必要があるとしています。ウォーターサーバーのボトルは10~12リットル程度なので、ボトル1本を1人分として計算することが可能です。
- 1日3L×3日分の水×社員数分
※参考資料:東京都防災ホームページ『帰宅困難者対策条例の概要リーフレット』
4、ごみの削減につながる
オフィス向けにペットボトルなどで水を確保してしまうと、どうしてもプラスチックのボトルが増えてしまいます。また、備蓄しているペットボトルを飲料水として使用した場合、空のペットボトルがゴミとして大量に出てしまい、衛生的にも良くありません。
ウォーターサーバーの場合は、ボトル容器をリサイクルで使用しており、さらに空ボトルも回収してくれるため、大量のゴミが出ることもありません。
ウォーターサーバーのデメリット
次に、オフィス向けのウォーターサーバーを置くデメリットについてお伝えします。主なデメリットは以下の2点です。
1、ボトル交換の手間がかかる
水道と繋がっていないウォーターサーバーは、ボトル内の水がなくなった場合、交換する手間が生じます。また、ボトルを追加する場合は発注が必要です。
あらかじめ「予備のボトルが〇本になったら■■さんが発注する」「ボトルが空になったら、その人が必ず交換する」などのルールを社内で決めておくと良いでしょう。
2、ウォーターサーバーや予備水などのスペースが必要
チェックポイントでもお伝えした通り、ウォーターサーバーを導入する前に、設置場所などのスペースを確保する必要があります。
スペースの確保が難しい場合は、導入自体を見送るか、希望よりも容量の小さいウォーターサーバーを検討しなくてはなりません。
まとめ
今回の記事では、業務用のウォーターサーバーを選ぶ際に知っておきたい5つのポイントについてお伝えしました。以下、簡単にまとめます。
- ウォーターサーバーを導入する際には、5つのポイントに着目する
- 5つのポイントとは「機能性」「安全性・衛生面」「ランニングコスト」「筐体サイズ」「デザイン性」
- ウォーターサーバーを導入するメリットとしては以下の4点がある
- メリット1:かかる費用を「経費」として処理できる
- メリット2:安心・安全の水を摂取できる
- メリット3:緊急時の備蓄水としても使用できる
- メリット4:ゴミの削減につながる
- ウォーターサーバーを導入するデメリットは、ボトル交換・発注などの手間や専用スペースの確保が必要な点
