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コミュニティビジネスのマーケティング戦略を考える

第4回 価値をしっかりと地域に伝える

中小企業診断士、横浜ビジネスエキスパート 為崎 緑 氏

事例(4) NPO・コミュニティビジネスはまだまだ世間に知られていない?


Dさんは、地域内での人間関係が希薄になる中で、コミュニケーションの場が必要と考え、商店街内の空き店舗を活用して交流スペースを設置することにしました。誰もが気軽に立ち寄れ、くつろいで時間を過ごせるスペースにするため、お金をかけて改装し、街路に面した部分も全面ガラスにするなど、とてもきれいで快適な空間が出来上がりました。『コミュニティ広場』という看板をかかげ、スペースの一角には、200円程度でコーヒー・紅茶が飲めるコーナーを設置して、地域の人が訪れてくるのを待ったのですが、なかなか入ってきてくれません。皆、スペースの前を通る際に覗き込んでいくのですが、結局通り過ぎてしまいます。

上記の事例で、前を通る人がスペースに入ってくるのを躊躇する理由は何なのでしょうか。コミュニティビジネスに取り組む人にとっては、「コミュニティ」や「NPO法人」という言葉を当たり前のように感じていますが、そうした言葉に距離を感じる人が実はまだ多くいるのです。通常の喫茶店なら、「お茶を飲む所」という場所の性格が明らかで、メニューと価格も明示されているので、安心して入ることができます。これに対して『コミュニティ広場』と表示をされても、どのような人・団体が、何を目的に、いかなる人を対象にして設置しているのかが、しっかりと伝わりません。


では、提供しようとする商品・サービスの価値を伝える手段には、どのようなものがあるのでしょうか。以下の図で確認してみましょう。


図表4−1 プロモーション手段

事例のケースでは、まず、広告における「看板」を見直す余地があるでしょう。例えば「地域のお茶飲み広場 〜コーヒー・紅茶200円〜」といった看板を吊り下げ、その下に置き看板などを設置して、「主催団体名とスペースを設置した目的」などを簡潔にまとめ掲示するといった方法が考えられます。さらに、スペース内での地域交流イベントを企画し、新聞などで取り上げてもらうというやり方もあるでしょう。パブリシティは、新聞社などの機関が責任を持って報道することから信用を得やすく、「全国紙の地域面での報道をきっかけに利用者が増大した」との声をよく耳にします。即ち、地域内の信用力がまだ弱い場合には、信用ある機関・団体を通じて発信すると、安心感を与えやすいということです。


ポイント(4)
わかりやすい表現で、信用を得やすい方法によって情報を発信する

歴史ある商店街なども、地域内でしっかりと信用を得ている団体です。事例のように商店街内の空き店舗を活用して施設を設置した場合には、商店街とコミュニケーションを図り、商店街のチラシに施設の案内を掲載してもらう事も考えられます。また、行政の発行する市報・区報などを通じて発信するのも有効な手段でしょう。一般的なテレビ広告は、多大なコストをかけて、広い範囲に発信する手段ですので、コミュニティビジネスには向きません。ただし、介護事業者などが、ケーブルテレビを通じて、介護に関する知識や情報を地域の人に発信するといったケースが見られます。どのような手段を通じて発信すれば、正しく価値を伝えることができるのか、慎重に判断することが必要です。


次回は最終回です。マネジメント(管理)の大切さについて考えることにしましょう。

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