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コミュニティビジネスにおける資金管理・調達法

第1回 「生活とお金、事業とお金」

中小企業診断士、横浜ビジネスエキスパート 森下 真一 氏

これから5回に渡りコミュニティビジネスの事業活動における“おカネ”についてお話していきます。今回は導入編として事業活動におけるお金のもろもろ、特にお金に対する見方についてです。


保険会社の広告ではありませんが「おカネは大事」ということは言うまでもないことと思います。もちろん、お金だけが大事ということではなく、コミュニティビジネスの担い手、特にボランティア活動の延長としてNPO法人を設立し活動されている方々の中には、時として「お金なんて…」という思いや、お金を不浄なもの、あるいはお金の話は卑しいことと捉える方もいるかもしれません。ですが、事業活動において、お金は志や思いと同じくらい重要であり、たかが「お金」が理由となり地域社会で支持された重要な事業がなくなってしまう、というような話は枚挙に暇がありません。当コラムでは儲ける事を目的として起業するというよりむしろ、高い志や周囲の状況を見かねてコミュニティビジネスを始める(始めた)方にこそ読んでもらえればと考えています。もちろん、儲けることを目的に起業する(した)方にも参考になれば幸いです。


「金は天下の回り物」という言い回しがあります。これにはいろいろな意味がありますが、その中の一つは「まっとうに生きて(きちんと活動して)いれば、お金は自然とついてくる」というものです。これは生活における教訓、または励ましの言葉としては重要ですが、事業活動において考えた場合には、少し無責任な感じがします。利用者や事業に従事しているスタッフにとって重要なことは、「その事業がなくならないこと」であり、そうした期待に応えるためにも事業を継続していく努力が求められます。しかし、一方で、利用者が増えていけばいく程、その要望に応えてサービスを提供していくための必要経費が増えたり、人を確保する必要が生じてきます。たとえ、スタッフが無償だとしても、通信費や交通費等の経費がかかります。


継続的に事業活動を行うのであれば、スタッフはいつまでも無償でという事はまず不可能です。あり余るお金(または生きていく糧)があれば無償の奉仕活動に自分の時間の全てを割くことも可能でしょうが、普通の人だとそうはいきません。みんなで出来ることを少しずつという理念は重要ですが、継続的に、しかも相手の要求に応じて活動していくためには、多くの無償スタッフを確保し、しかもいつでも必要な時に的確に適当な人(技能、経験、知識、なによりも時間が合う人)と連絡が取れなければなりません。限られた地域の中で活動するケースが多いコミュニティビジネスにおいてはかなり困難なことですし、多くの無償スタッフを確保できたとしても、管理する立場の常勤のスタッフが必要となり、そういった人が無償というわけにもいかなくなるでしょう。利用者であれ、スタッフであれ、肉親や友人の範囲を超えた事業を継続的に行っていくためには、どうしても行為と行為をつなぐ接着剤、または潤滑油としてのお金は重要なものとなります。ですから、事業活動においては、お金を事業の成果物と考えるのではなく、資源(道具)として扱う、「お金は事業を回すもの」と捉えることが重要になります。


また、お金はまたいつも一定の価値があるモノではありません。例えば、昨日の1万円と今日の1万円は同じ価値ではありません。事業体でお金を考える時には常に「時間」が重要になります。今日1万円が入ることが、来週10万円入ることよりも非常に重要ということもあります。例えば、NPOの事業として多く見られる介護関連の事業を例にとると、その収入が保険給付からということであれば、行為をしてからお金になるのは2ヵ月後です(きちんと申請事務をした場合、つまり最短で)。もし介護サービスを実施するために経費がかかるのであれば、その間は立て替えなければなりません。もし仮にその支払いができなかった場合には、相手に理解があり、待ってくれれば別ですが、普通はその時点で「社会的信用」がなくなり、事業活動が困難になります。いくらそれまで利用者に感謝されていたとしても、活動が継続できなくなってしまったら、利用者からの信頼はなくなり、利用者の死活問題になることもあります。


このような事にならないようお金について計画し管理していく事はとても重要です。次回以降この計画と管理の方法についてお話ししていきます。

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