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コミュニティビジネスにおける資金管理・調達法

第5回 様々な調達方法

中小企業診断士、横浜ビジネスエキスパート 森下 真一 氏

今回がこのコラムの最終回になります。前回まで、事業活動とおカネの関係、資金繰りの管理方法などについて説明してきました。しかし、事業活動とおカネに関する一番重要なことをまだ説明していません。それは、「どのようにしておカネを得るのか」つまり資金調達についてです。


このコラムのテーマは「事業活動を継続するために重要な要素のおカネが不足しないように、計画的に管理していくための考え方と方法」です。みなさんの中には、「資金調達方法さえ教えてくれれば良い」という方もいるかもしれません。しかし、そう思う人は少し考えてみてください。もし、あなたがおカネを出す立場であったら?という事です。


一つの例を出します。あなたには顔を合わさなくなって数年になるものの昔とても世話になった友人がいます。その友人は昔からまじめで、約束は必ず守る人だったとします。その人がある日あなたに電話をかけてきて、「50万円を明日までに貸して欲しい。半年後には必ず返すからここに振り込んで欲しい」と伝えたとします。どうしますか?この質問を10人にしたことがあります。そのうちの7人は細かな条件や金額面での違いはありましたが、「事情を聞いて納得できるものであればお金を貸す」と答えました。続いて同じ人達に、「その人とはここ数年一切やりとりがなかったら?」、「約束にルーズな人だったら?」と条件を変えてみると、考えが揺らいだ人が4人いました。


別のケースで考えてみましょう。あなたはあるNPO法人のメンバーです。ある日「緊急の支払事由が発生したため、今月の会費を倍にします。また、会費の納入は今週中にしてください」と連絡があった場合、あなたはどう思いますか?


突飛な例に思えたかもしれません。しかし、仕事柄、企業や団体の資金調達の相談を受けることが多いのですが、上記の例に似た相談が数多く寄せられます。極端に言えば「おカネが足りなくなったから急いで調達しなければならない。どうすればよいのか」といった相談が多いのです。このような状態では、相手の立場で考えてみると、お金の貸し出し先や販売先、あるいは仕入先としてそうした企業と取引をすることに不安を覚えるのではないでしょうか。事業活動において、手元のお金だけでは必要な資金が足りなくなる事はよくあることです。これまでにもお話ししてきましたが、こうした資金不足は活動の流れとおカネの流れに時間差があるために、きちんと活動していても起こりうることです。


金融機関を例にとると、金融機関の担当者も事業活動において資金不足が発生しうることは十分に理解しています。しかし、はじめて借入を利用する人が相談にきた場合、担当者はその人がどのような人物なのかよく知りません。お金を調達したいのであれば、相手に自分のことを理解してもらう時間を作ることが大前提です。そのためには、余裕のあるうちに資金計画や資金繰り表で状況や計画を相手に知ってもらえるように説明し、お金を用立てる準備をすることが大切になるのです。


では資金調達にはどのようなものがあるのでしょうか。大きく分けると事業活動の中で生み出される資金による「内部調達」(「利益の内部留保」と「減価償却費」のことです)と、外部の法人・個人からの借入や寄付、増資や社債の発行といった「外部調達」です。


ここではコミュニティビジネス事業者にとって、利用できる可能性が高いものを列挙します。

  1. メンバーからの拠出
    会社であれば社員による増資や社債の引き受け、NPO法人であれば会費の増額や臨時会費の徴収等がこれにあたります。手近ではありますが、メンバーの不安感やモラール(士気)の低下を招く危険性もあります。(逆にモラールを上げるために行う場合もあります)

  2. 企業間信用
    仕入れ代金の支払い期限を延ばすなど、取引先との交渉により、支払い条件を有利なものに変更することをいいます。支払いを猶予してもらうということは、実質的には取引先から資金調達をするのと同じ効果が得られます。また、販売においても掛けから現金取引へと変更するケースもあります。

  3. 金融機関、理解者からの資金調達
    外部調達のほとんどがこれにあたります。具体的には、借入や増資、寄付や助成金などです。
    しかし、前述のように、金融機関から融資を受けたり、社債を引き受けてもらうためには、事業者の「信用」が必要不可欠です。また、寄付の場合も同様に、相手に理念や事業活動を理解してもらうだけでなく、寄付したお金が適切に事業に使われるかどうか相手に不安を覚えさせないだけの信用を得ることが必要になります。

また、資金調達とは異なるのですが、利益を上げるという点では、提供している商品・サービスの価格を見直すことも考えられます。しかし、価格の見直しをサービスの途中で実施することは、顧客の不信を招く恐れが大きく困難です。そのため実際には、名称や内容を変更し、別の商品・サービスとして提供し直す際に価格変更を行う場合がほとんどです。


資金計画表や資金繰り計画表は事業を継続的に行うための道具として活用しますが、同時に事業を外部の人達に理解してもらう上でも大いに役立ちます。


金融機関は敷居が高いと感じる人や金融機関に相談に行ったものの、融資対象ではないという理由で断られたNPOの関係者の方々も少なくないと思います。しかし、必要な資金をスムーズに調達するためには、事業計画をきちんと実行していける力を持っているという事を、日頃から外部の人達に説明し、理解者を増やしていく活動が重要になります。


皆さんも事業を継続、発展させていくために、理解者を増やしていきましょう。


※横浜におけるコミュニティビジネス事業者向けの融資制度としては、横浜市、(財)横浜企業経営支援財団、横浜信用金庫の3者が連携で実施している「横浜こみゅにてぃろーん」があります。
この制度はNPO 法人を含むコミュニティビジネス事業者を対象としており、融資の利用にあたっては、事業計画作成から融資後のフォローまで専門家によるアドバイスが受けられるなど、一貫したサポートが特徴です。

詳しくは(財)横浜企業経営支援財団 連携等支援担当(企業連携担当)まで
(TEL:045-225-3714 / FAX:045-225-3737 / E-mail:CB@idec.or.jp
横浜こみゅにてぃろーん:http://www.idec.or.jp/cb/yusi.php4
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