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人を動かす組織運営・人材育成

第2回 特定非営利活動法人(NPO法人)について

中小企業診断士、社会保険労務士 仁科 亮 氏

創業相談会や経営相談会などで、コミュニティビジネスをこれからはじめようと考えている方や現在コミュニティビジネスを任意団体で行っている方から、「NPO法人と普通の会社の違いは何か」「NPO法人を設立したいのだけれど、どうしたらよいか」という趣旨の相談や質問を受けることがあります。
今回は、特定非営利活動法人(NPO法人)について、その設立ステップと設立のメリット・デメリットについてお話したいと思います。


NPOとは、“Non Profit Organization”の略語で、非営利活動組織のことです。そして特定非営利活動法人(以下、「NPO法人」という。)は、平成10年12月1日に施行された特定非営利活動促進法(以下、「NPO法」という。)に基づいて設立される法人のことです。


NPO法人の活動分野は、法律で17の特定非営利活動に限定されています。そしてその設立には営利を目的としないことや10人以上の社員(会員)を有することなどが必要な条件となります。


NPO法人の活動分野である17の特定非営利活動
  1. 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
  2. 社会教育の推進を図る活動
  3. まちづくりの推進を図る活動
  4. 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
  5. 環境の保全を図る活動
  6. 災害救援活動
  7. 地域安全活動
  8. 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
  9. 国際協力の活動
  10. 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
  11. 子どもの健全育成を図る活動
  12. 情報化社会の発展を図る活動
  13. 科学技術の振興を図る活動
  14. 経済活動の活性化を図る活動
  15. 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
  16. 消費者の保護を図る活動
  17. 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動

NPO法人を設立するためには、法律に定められた書類を所轄庁(原則、事務所所在地の都道府県知事。ただし、2以上の都道府県区域内に事務所を設置する場合は内閣総理大臣)に提出して、設立の認証を受けることが必要です。設立の認証後、登記することにより法人として成立することになります。所轄庁は申請受理後4ヶ月以内(そのうち受理後2ヶ月間縦覧)に認証又は不認証決定をすることになっており、通常の会社設立より時間がかかります。


NPO法人設立までの流れ

注1:不認証の決定は、法律が求める要件に満たない場合に行われ、その理由を付した書面を通知する
注2:一般に公開される書類は、定款、役員名簿、設立趣旨書、設立当初の事業年度及び翌事業年度の事業計画書、設立当初の事業年度及び翌事業年度の収支予算書

NPO法人を設立するメリットは、法人格を取得することにより、(1)法人としての契約締結ができること、(2)法的な税制優遇措置等が受けられること、(3)資金・人材など経営資源の調達が個人事業や任意団体に比べて比較的容易になること、(4)情報発信・情報収集が活発化すること等、社会的信頼を得られることがあげられます。
一方、デメリットとしては、(1)活動分野が制限されること、(2)事業によっては課税対象となること、(3)違反行為については所轄庁による監督と罰則をうけること、(4)解散した場合は残余財産処置について規制を受けること等があげられます。つまり、法人格を認証取得することにより、法律・定款で定められた範囲での義務や社会的な責任を負うことになります。


<NPO法人をつくって、活動基盤を構築したサッカークラブの事例>


Aさんは、自分の住む地域で、サッカークラブを立ち上げ、地域のスポーツの振興とそこに住む人たちの健康の増進を目的に活動を行っています。当初は小学生のチームだけでしたが、中学生、高校生、社会人のチームも結成され活動を行うようになり、公式大会やリーグ戦への参加、協会への加盟、練習グラウンドの確保、指導者(コーチ)の確保・育成などの面で苦労をしていました。そこで、しっかりとした活動基盤を確立するために法人化することを決意し、「学術、芸術、文化又はスポーツの振興を図る活動」を行うNPO法人として認証を受け、法人登記を行いました。


法人化したことにより、総会、理事会といった意思決定機関が整備されました。その結果、予算管理、実績管理がしっかり行われるようになり、事業活動の透明性が増し、参加メンバーの信頼感・帰属意識も高まりました。更に会費金額の見直し及びその徴収が徹底され、収入も安定してきています。事務処理などの役割分担も進み、Aさん個人の負担も少なくなりました。


先にあげた、公式大会やリーグ戦への参加や協会への加盟、練習グラウンドの確保、指導者(コーチ)の確保・育成などの課題も、法人化したことで解決する方向に進んでいます。


NPO法人を設立する際には、事前に自分たちが行う事業内容(活動分野)、事業方針、事業規模等が、NPO法が定めるNPO法人の特性に合致するかどうかを十分に検討することが重要です。そして、その社会的な責任を全うするために、認証を受ける要件とは別に、事業の永続性を前提とした実践的な事業組織づくりを行っていくことが求められます。


次回は、事業組織づくりの原則についてお話したいと思います。

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